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2004年08月10日

8月10日5〜6年ぶりで「491」の写真例会

5〜6年ぶりで「491」の写真例会(合評会)に出席。場所は善福寺公園の近くのギャラリー&アトリエ遊工房。はじめて行ったけれど素晴らしい施設。内外のアーティストが数ヶ月滞在しながら制作し、展覧会をするという、アートのための宿泊兼、制作アトリエ兼、ギャラリーの複合施設。元々病院だったという建物は天井が高く骨太で作品を広げるにも最適。
http://www.youkobo.co.jp/you/top/japanese-flm.html
 この日は東京の大学(5、6校くらい?)の写真部の学生を中心に25人くらいの若い人が写真を持ち寄った。大学の写真部が今でも存続していること、ましてこんなに活気があること自体に驚く。作品はカメラをはじめて手にした人から、自分の方向が見えはじめてどんどん撮っている人まで様々。この例会はどんな写真にもひとつひとつ感想や意見を交す。いい悪いを仕分けるようなことはしない。かつて自分も学生の頃参加して貴重な体験になった。特に今回もいらしゃっていた批評家の福島辰夫先生は例え相当に未熟な眼差しの写真でも、その人が見ている、見ようとしている方向みたいなことを的確というか、すっと言葉にして下さる。多くの場合、それは撮った本人が自身では気がついていなかった内面だったりする。
 途中雑誌の撮影に出て中座。夕方からまた参加。結局夜9時頃まで写真を見ていたことになる。今の学生さんはまじめで素直だなという印象。また様々なビジュアルを見て育ってきたせいか、決まった型にはまったり影響されてなくて、その意味では自分の時よりも自由な気がした。ただ人と向き合って人を撮った写真が一人もなかったり、「いま、ここ、私」が強い感も自分の時より感じた。当然だとお思うが、「いま、ここ、わたし」からどう進むか、その加速度と方向が写真行為そのものだから、自分のこととして次に撮られる写真に期待したい。

投稿者 Ken Kitano : 2004年08月10日 02:17