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2004年08月12日

8月12日  暗室

 東川のことで何人かの方からメールを頂く。私以外にも東川ショックによる脱力モードになった人がいたようで、なぜか少しホッとした。町民参加の部分は関わる人皆さんがその必要性みたいなことを始めから確認されたほうがいいのかもしれない、と門外漢ながら思う。それと気軽に行きやすい環境をもっと作って頂きたい。(例えばエアチケットがこの時期往復6万円。だったら同じ金額でN.Y.やパリに写真を見に行く。航空会社と提携するとか、パッケージツアーを作るなど、一般の写真家やジャーナリストやギャラリストなどが行きやすくできないものか。ヒューストンは確かレンタカーやホテルがフォトフェストに来た人が割引を受けられた気がする。大都市だから出きるのかもしれないが。)それと来た人がもっと出会えて、写真の話しができる雰囲気作りをしてもらいたいと、外から行った部外者としては思った。でもそうゆう雰囲気が仮にもっとあっても言葉を交したり互いの立場を明確にするといったコミニケーションを本質的にまだ欲していない(自分も相当に苦手だが、でも文化は言葉だから・・、)ということが大きいのかもしれない。とにかく写真というキーワードがあるにも関わらずいろいろな人やものごと同士の距離感をとっても感じた。私だけだろうか?
 昼までそんなメールを書いたり保育園の旅行会の企画書&お知らせを書く。家族が旅行中で家が静かだ。夕方から暗室。6日に広島の慰霊の灯籠流しの方々を取材したフィルム現像。川べりで暗いけど灯籠の灯だけでで撮りたかったのでストロボは置いていった。ISO3200〜6400の間でかろうじて顔が写っている感じで上がった。TMAXでなくトライXだったらもっと出たかもしれない。後の祭りだ。8月6日の広島のひとの肖像はどうしても取材したかった。今回はじめて行ってみて、一日が意外なくらい静かに流れていくんだなっとまず感じた。行きの市電の超満員のホームで外国人に「no war! no Bush!」と声を張り上げていたおばさんがいたが(言われた人も困ったに違いない)、それ以外はそういった唐突な光景は目にしなかった。各地で様々行事やシンポジウムなどが行われていたようだが、特に私が夜までいた相生橋周辺の川沿いは、夕方以降、静かに亡くなった人の霊を送り、手を合わせては帰っていく光景が続いた。実行委員広報の若狭さんが「この日はお盆のお墓参りみたいなものなんです。お墓参りをするように毎年県外から広島に帰ってきて、灯籠を流市に来るんです」とおっしゃっていたのを思い出した。 広島のことはもっと勉強しなければ。

投稿者 Ken Kitano : 2004年08月12日 02:29