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2006年06月26日

6月24日  やきそば!

 熊谷で田植えの撮影の仕事。地下足袋を用意して朝7時に家を出る。熊谷というところはやはり東京より暑い気がする。時折晴れ間が出る天気。子供たちの田植えを撮影しつつ、自分も少しやらせてもらう。地下足袋で田を歩くのは気持ちがいい。2時半に予定より少し早く終了。時間があるので熊谷市内の温泉に入った。高速に乗って板橋の高島平へ。昨日に引き続き板橋区の蛍の研究所でほたるの撮影をするため。(蛍を撮るのは実に骨が折れる。)
 撮影前に晩飯を食べようと車を駐車場に入れて駅の北側を歩く。なんとなくもやしのたっぷり入ったシャキシャキの炒め物とか食べたいな〜と思っていたら、「焼きそば専門店  あぱたいと」という店を発見。やきそばの専門店って珍しいよな。早い時間なのに数人の客が入っている。メニューには焼きそばの他に定食と餃子もあるようなので入る。焼きそばは小、中、大、ジャンボの4つで小が普通サイズらしい。小と餃子を注文する。ちなみに定食というのは焼きそばをおかずにご飯とスープのセットだそうだ。炭水化物セットだね。雑誌に載ったコピーがテーブルにあったので、それによるとここの焼きそばは両面焼きそばと言って、茹でた麺を鉄板で焦げ目がつくまで焼いて、それに豚肉とモヤシをどっさり。ひっくり返して反対側も焦げ目がつくまで焼く。それに特製ソースをかけて炒めるのだそうだ。出て来た焼きそばは太い麺にモヤシところころの豚肉がたくさん入っていてうまかった。となりで大盛りを食べているお兄さんは嬉しそうに一人で小刻みに何度も頷きながら食べていた。
 高島平というところは花火の撮影に以前来たけれど、歩いたことはなかった。他にも不思議な専門店が唐突にあった。昆虫専門店。小龍包、餃子専門店。この字ではないが、パチンコ屋の周辺に焼きとんや、煙のもくもくの居酒屋があった。なんとなく少し疲れた感じの風情があって、それがまた面白いなと思った。今年の花火の撮影の時は帰りに飲むことにしよう。

投稿者 Ken Kitano : 11:29

6月21日 横浜

 急遽やることになった横浜展の初日。展示は急ごしらえにしてはなんとか見られる内容になった。果たして人がくるのだろうか?加藤薫先生のメキシコ壁画運動に関する講演とレセプションがあった。比較的年配の絵画、書道、テキスタイルなどの合同展覧会といった雰囲気の会場でメキシコ壁画運動の展示と講演というのは多少ギャップを感じないでもない。
 シャーロックホームズの今井さんがかけつけてくれた。終了後今井さんと横浜寿町(東京の山谷にあたるドヤ街)へ。福祉センター(職安みたいなところ)の天井に友人の北川純さんが絵を描いているというので見に行く。行ってみてびっくり。昼間から路上を足取りのおぼつかない人がうろうろしていたり、寝ていたりするのは驚かない。驚いたのは福祉センターの天井だ。屋外で古タイヤなどを燃やして焚き火をするものだから、30年分の煤で建物の3階くらいの高さの道路から吹き抜けている天井が一面真っ黒なのだ。その煤の漆黒にやぐらの上から北川さんが白いチョークで細い線を描いて繊細なバラの花の絵を広い天井一面に描いている。「たまたま散歩していてこの天井の黒を見たら、あんまりきれいな黒なので描きたいと思って役所にかけあった」とのこと。作業の様子をいつも周辺にお住まいのおじさんおばさんが一日中みているそうだ。
  寿町は初めて来た。やっぱり山谷に似ている。今井さんの車でコインランドリーの前を通ったら、服を洗濯中のおじさんは、全裸だった。分かりやすいね。
 夜は今井さんちで、北川さん、福島から講演のために来た僧侶で料理家の須永晃仁さんらと遅くまで飲みました。

投稿者 Ken Kitano : 11:00

2006年06月21日

6月20日 横浜展設営

 朝9時に家を出て車で横浜へ。10時半に神奈川県民ホールの展示室へ。メキシコ壁画運動の写真展の設営。思っていたより広い会場。天井も高い。一通り作品を並べると壁があまる。もう少し多めに作品を用意すればよかったか?。今回は何しろ急だったのですぐ出せる手元にある大きいプリントから急遽選んだので仕方ないでしょう。全体にちょっと暗めの写真が多い気もする。今回の写真はロール紙に焼いた115センチ幅の大きい写真が3点、全紙が13点、11×14が5点の合計20点(だったと思う)。壁画運動のネガティブな側面が強調されすぎているかもしれないな、リベラなんてかわいらしいとかエロチックな要素もたくさんあるのに、などと思いつつ作品を壁にかける。釘が打てない展示壁面なので額をワイヤーで吊るす。このやり方は額が下向きになるし傾きの微調整ができないので困る。僕は垂直水平がぴったりきていないとすごく気になる性格。あんまり気にしていると全然作業が進まないので、ある程度割り切って、大急ぎで設置と照明までやって、後は企画会社のひとにまかせて都心に移動する。
 スタジオで SPA!の撮影。たまたまだけどここのところたて続けで芸人さんを撮らせてもらっている。(発売中の号では「今週の顔」でバナナマンさんを撮らせて頂いています)。撮り終わったて外に出たら、込み入った用件の留守電が何件かはいっていて駐車場で電話対応。初めて連絡を下さる急な案件にどう対応していいかというのは難しいものだ。特に予想もしてない方面からだと、後々まで対応があれでよかったのかどうか考えてしまう。
 夕方京橋のカラーサイエンスラボへ。our faceのラムダで焼く分のテストをみに行く。今回はクリスタルペーパーに焼いてもらった。クリスタルはコントラストと光沢がこの写真には断然いい。ハーフトーンが命の写真だが、クリスタルだとハーフトーンに実に表情があるのだ。ほとんど一発OK。今まで何度も焼いて頂いているプリンターさんなので微妙なトーンのリクエストも話が早い。
 な〜んだかいろんなことがあった一日だけど、プリントの仕上がりがよかったので、安心しました。
 明日は横浜展のレセプション。午後はわりと会場にいます。

投稿者 Ken Kitano : 02:32

2006年06月18日

6月17日  墨東写真

午前中家族でイトーヨーカドーに行って娘の水泳のゴーグルを買う。食材もいろいろ買う。うちのおくさんは今週忙しかったので少しだるいみたい。急速にめんどーな気分になったので、スーパー中のファストフードコーナーでたこ焼きと焼きそばの早め昼飯。あんかけの焼きそばが意外にうまかった。
帰って請求書書いたり、仕事のメールを書いているうちに4時。学童のミニ運動会が終わってしまう!と急いで学校に行ったらとっくに終わっていた。そのまま駅から電車にのって錦糸町へ。車内で「悪所」の民俗誌〜色町・芝居町のトポロジー(沖浦和光著・文春新書)を読む。この本面白い。錦糸町では古い倉庫の中で行われている写真展「墨東写真」展を観に行く。墨田川の東側のいわゆる下町エリアの写真展とこのエリアにまつわる様々なイベントがくまれている。写真展の方は長野重一、春日昌昭、須田一政、飯田鉄、大西みつぐ、中里和人、兼平雄樹、佐藤信太郎という幅広い世代の8人の写真家。初めて見たけれど春日昌昭さんの写真が新鮮だった。佐藤信太郎は非常階段シリーズを50×60インチ(だったと思う)の大きさにプリントしてあって、気持ちがよかった。ただ会場が若干暗い(倉庫だから仕方ないけど)のが残念。白い明るい壁面にかけてみたら、パキンとエッジがきいてさらに気持ちがよいのではないか。
会場で中島ひろみさんと会う。帰りに佐藤信太郎と馬券売り場の近くのメニューのすご〜く多い居酒屋で飲む。
墨東写真→7月1日まで開催中。11:00〜19:00無休。墨田区横川「鈴木興産1号M倉庫


投稿者 Ken Kitano : 09:38

2006年06月14日

6月13日 暗室

重たい気分で起きる。テレビもラジオも聞きたくない。日頃サッカーにさほど関心があるわけではない。にもかかわらずこのどんよりした気分はなんなのか。一人、娘だけは遠足なので朝からうれしそうにピョンピョン飛び跳ねていた。
重い気分のまま暗室へ。夕方までコツコツ焼く。
帰ったら21日から横浜でやるメキシコ壁画運動関連のDMが届いていた。今回急に頼まれて、メキシコ壁画運動の写真展をすることになりました。
今年は岡本太郎の壁画修復事業や日墨修交50年だとかでメキシコ関連の美術イベントがあちこちであるようだ。
メキシコ壁画運動の写真は発表する機会が少ないので、お近くの方はぜひお運びください。
リベラ、シケイロス、オロスコ、オゴォルマン、タマヨ、etc・・。昔家で焼いた大伸ばし(115×180センチ)のオロスコの写真も展示する予定。

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第14回国際平和美術展(←どうゆう催しか詳しくしらないのですが・・。急に頼まれました。)
6月21日(水)〜25日(日)9時〜6時(最終日は正午まで)
神奈川県民ホール ギャラリー
横浜市中区下町3-1
045-633-3796
山下公園向かい
http://www.kanakengallery.com/

内容
・「メキシコ壁画運動に学ぶ平和活動」パネル展
・「芸術の奇跡〜メキシコ壁画運動」トークショー 加藤薫神奈川大教授(ラテンアメリカ美術研究)
●北野謙写真展「メキシコ壁画運動 世界が見た夢」
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夜、板橋にロケハン。帰ってこんど撮影するミュージシャンのPVを見て寝る。

投稿者 Ken Kitano : 10:34

6月10日  にぎわい座

晴れるという予報だったので、午前中撮影しようと品川周辺まで行ったが、厚い雲から時折小雨。最近天気予報があたらない。午後横浜にぎわい座で桂あやめ姉さん&姉様キングス。あやめさんの落語は毒があってたまりません。終演後にぎわい座の向かいの店でタンメンを食べたらとてもうまかった。日の出町界隈は初めて歩いた。昼間から満員の串揚げ屋があったり、川に面してジャズ喫茶やスナックがはいった古い雑居ビルがあったり、また川を渡ると風俗街につながっていて面白いところだった。こんどゆっくり歩きたいと思った。来月から隔月で「中洲通信」でコの字の連載をすることになったので、横浜のコの字探検もぜひしたい。夜仕事で鎌倉にて蛍の撮影。蛍は暗くなければ撮れない(当たり前だ)が、どこかのあんぽんたんがストロボを焚きまくって、全然撮れず。こうゆう撮影は事前にプレス同士で申し合わせをしなければいけないよ。

投稿者 Ken Kitano : 10:20

2006年06月04日

6月2日  新国立劇場「into the eoods」

昨夜の疲れが取れぬまま、ぬぼ〜としながら午前中自宅でデータの整理。昼前に仲良しの子の家に泊まりにいっていた娘が帰る。夜更かししたみたいで、眠そう。まったくおでかけの前の日は体調を整えておかないといけないよ。11時頃家族で初台の新国立劇場へ。今日は公開授業の振替休日で学校は休み。宮本亜門演出のミュージカル「into the eoods」の再演のチケットをとっておいたのだ。グリム童話、ジャックと豆の木、赤ずきん、シンデレラなどの童話が絡み合い森の中を舞台にしたものがたりが展開するミュージカル。去年取材の時に内容を聞いて、子供でも分かりそうだと思ったので思い切って行くことにした。娘は劇場に着くまで不機嫌で眠そうで大丈夫かと心配していたが、果たして劇場に入ったとたん森の中に迷い来んでしまったような舞台セットにわくわくしはじめたよう。すぐ近くで役者が生で歌って、オーケストラが演奏する世界に引き込まれたみたい。一幕は無事観終わる。二幕目は静かで不条理なストーリーで、集中が途切れたみたいだった。文句を言い出したので思わず口に手をあてる。でもなんとか観終わって3人とも満足して劇場を後にする。感想をいいあいながら帰るのが楽しい。彼女は浅草演芸ホール、人形劇プークの次の劇場体験がミュージカル。徐々に洗脳させたいとたくらんでいる。
 演劇に関わっている人と話すと、多くの人が「初めてお父さんとお母さんに劇場に連れて行ってもらったあの日のこと」を暖かい郷愁を込めて自然に熱く語る。(僕にはそうゆう体験はないのだが、)そこには幼年期のひとつの出来事であると同時に親子の濃密なコミニケーションがあるようにも思える。そこで思ったのだが、親が子供をうまく丸め込んで劇場に連れ出す手引き書(後で後悔するかも知れませんけど)であると同時に、親から受け取った「世界への扉」の体験談と思い出を集めたような本を企画したいと最近思ってます。

投稿者 Ken Kitano : 12:05

6月1日  終了。

朝から某所に籠って夜遅くまで撮影。今週最大の懸案で、ずうっと気になっていた撮影をなんとか済ませる。資料も過去の映像も何度も目を通したので流れは把握できた。ここのところ慢性的に睡眠不足なので集中が途切れないようにすることだけが気をもみました。このひのために4ギガの CFと緊急のバックアップ用にエプソンのPhoto Fineを買っておいて正解。撮影に安心してのぞめた。背中と右目が痛い。バックアップとってビールのんで寝る。

投稿者 Ken Kitano : 11:58

5月31日 加藤先生2

昼間まで自宅で仕事。二日酔い気味である。明日の撮影のための資料のおさらい。午後失明したJさんのところへ行く。メールチェックその他雑用をお手伝いして夕方東京都写真美術館へ移動。写真の町東川町のコレクション展内覧会。役場の高平さんと再会。なつかしい。  pgiの高橋さんにもいらしたので、プリントの進み具合についてはなす。高橋さんが夏に東川に行く前にこちら(個展)の作業を済ませたいですね、と話す。フォトフェスタは8月の個展の直前なので、今年も東川には行けないだろうな。展覧会は思っていたよりも小規模。海外作家賞の一部だけのようだ。ちょっともったいない気がした。とはいえ小さな町の税金を投じて行っている文化事業だが、その蓄積は写真界には充分に大きな貢献だと思う。貴重なコレクションをじっくり見られる機会をぜひつくってもらえたらと思う。
原宿に移動、メキシコ料理のフォンドデラマドルガーダで神奈川大の加藤薫先生(ラテンアメリカ美術研究)、美術展の企画会社の人と会食。ちょうどマリアッチタイムで店内は大にぎわい。細かい話をじっくり聞ける雰囲気でもなかったのでイベントの全体像はまだよくわからないが、写真はきちっと扱って頂けそうだ。加藤先生にはご無沙汰していたのでお会いできてうれしかった。この店の名物「エビのテキーラ煮」は相変わらずうまかった。

投稿者 Ken Kitano : 11:16

5月30日   加藤先生1

昼間、赤坂の料亭で掛軸の撮影。床の間にかけたままライティングできてよかった。思いのほか早く撮影が済んだので一度帰って仕事をしていたら、美術展の企画会社だという人から電話がある。6月に横浜でメキシコ壁画運動に関する催しを行うとのことで写真展をしてほしいとのこと。突然いろいろな経緯やら計画をいっぺんに口頭でいわれるたものの、今ひとつ概要と趣旨が判然としない。ただし全体のキュレーターを神奈川大の加藤薫先生(ラテンアメリカ美術研究者)がつとめられ、加藤先生からご指名があったそうだ。加藤先生はメキシコのことを教わったりペルーの調査をご一緒させて頂いたりしている。加藤先生とまた仕事ができるのは楽しいことだし、それならば変なことにはならないと思う。が、一応概要の書いた企画書を送ってもらって検討することにする。
 夜、代々木にて民俗学者の加藤先生(前出の加藤先生とは別の方)を囲んでの飲み会。ライターの秦さん、鈴木さんら。例によってワインをたくさん頂きました。終電一本前で帰宅。

投稿者 Ken Kitano : 11:06