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2004年11月06日

11月5日 relax

 昨日から週刊朝日の西国巡礼の連載企画の撮影で姫路〜大阪〜和歌山と出張してきた。大阪では箕面観光ホテルという高台にそびえる城塞の様な温泉ホテルに泊まった。広大な施設の敷地の中に健康ランド、巨大ホテル、プール、ボーリング場などがあり、そのどれもがとてもひなびていた。で、また敷地の外が唐突に普通の住宅地という浦島太郎な周辺。不思議な所だった。当日予約だとわずか3900円という安さ。いろんな意味で楽しめました。大阪の人にとって「箕面観光ホテルに泊まること」あるいは「休日を過ごすこと」ってどんなニュアンスなんだろうか?大阪の方、教えて下さい。
 帰ると本が2冊届いていた。一冊はマガジンハウスの雑誌リラックス。食特集の今回、久住昌之さんの「コの字カウンターの居酒屋」と伊藤政則さんの「グルメタルロック」の頁を撮らせていただいた。久住さんのコの字は本当に楽しい取材でした。でている神保町の「兵六」はとってもいい店です。伊藤さんのグルメタルはモノクロ超粗粒子で、雑誌の食べ物特集なのに「シズル感ゼロ」で撮り降ろしたんだけど、よっかったのだろうか。リラックス的に。いいか。ロックだし。どの店も魂の入った料理でした。
 もう一冊は友達の写真家「ウッチー」こと内野雅文の写真集「ケータイと鏡」。電車内で、交差点で、雑踏の中で、地下道で・・、街中で携帯電話をかけている女性のストリートスナップ。力作。電話をかけているひとというのは、意識は電話の向こうに行っていて、待ち合わせ場所なんかで、服も化粧も決めて、「見られる意識あり」の外見なのに、心だけは向こうというか、そこにいない。半分自己を無防備にさらけだしている姿。そんな「ばりばりの自意識」と無意識の同居が生々しい街の光の中にある。他者に囲まれた状況での他者性の不在な姿はある種、大きくも小さく服装と大きさの違うその人の輪郭を垣間見るし、エロチックであり、切実にその人を語っていたりする。ウッチーの日本の地方の空の下、旅の道すがらをスナップシリーズ作品「のざらし紀行」と一見かけ離れているようだけど、都市のなかの、個人の内面だったり、他者性のあり方だったり、装うことだったり、装えないことだったりが、まさしく野ざらしになっている写真群だという気がする。発売はRicochet tel/fax03-3804-3907  ISBN4-902137-58-5-C0072
 忘れていたけど、今日は誕生日だった。

投稿者 Ken Kitano : 2004年11月06日 01:09