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2005年05月20日

5月20日 岡本敏子さん

 朝、急にプラネタリュウムが見たくなったので、うちの奥さんが学童保育の父母会から帰るのを待って、午後から家族で川崎市の生田緑地に行くことにする。小学校に上がると話し合いとか行事が増える。生田緑地は広い敷地の中にビオトープ、プラネタリュウム、民家園、岡本太郎美術館などが点在する公園。以前岡本太郎美術館に行ったときに初めて行って、気に入ってしまった。斜面になっている公園全体を小さな川の流れが作ってあって、子供がザリガニを取っていたり(大人も釣っていた)して、娘も嬉しそうに跳ねていた。10数年ぶりでプラネタリュウムを見た。ここのは森の中にある小さな素朴な作りのプラネタリュウムで感じがいい。思った通り眠くなった。
 その後公園の上の方にある岡本太郎美術館へ。うちの奥さんは美術館を観に。その間娘と美術館の周りをぶらぶらする。トイレを借りに美術館に入ると「岡本敏子さん追悼」の立て札。驚いて、見ると先月20日急逝されたとのこと。信じられない。昨年夏の東川フォトフェスタにゲストでいらっしゃっていて、その時のお元気な様子からは想像もつかない。その時は岡本太郎の撮った沖縄の写真をスライドで見る催しがあって、その写真を見ていて思わず胸が熱くなったことを、休憩の時にたまたま近くにお一人でいらっしゃったので、恐る恐る挨拶して申し上げると気さくにお話しをして下さった。以前に読んだ岡本太郎の「沖縄進化論」の中で語られている沖縄の風景や光の力強さ、美しさも思いだした。自分がメキシコの壁画運動の写真を撮っていると申し上げると、岡本太郎がメキシコシティのかつてオテルデメヒコで制作していた壁画(その後計画が中止になり制作途中の作品は行方が知れなかったがつい最近見つかった〉のお話しを詳しく聞かせて下さったりした。フォトフェスタでは地元や役場の方々の誠意を感じた一方で、その時の日記にも書いたけど、ある意味で疲労感の多かった。そんなフォトフェスタの中で岡本さんにほんの短い間お会いできたこと、ギャラリーでのトークショーを聞いた中での岡本さんの鋭敏で核心を突いていて、チャーミングで、作者への敬意に満ちた、新鮮な言葉に触れたことは結果的に僕のフォトフェスタの印象を大幅に良いものにしてくれた。その前にも一度青山のラテンアメリカ現代美術ギャラリー、プロモアルテでもお会いしたことがあった。チャーミングでカッコよくて、素敵な方だった・・。ご冥福をお祈りします。
 偶然だけど来週の新日曜美術館(NHK教育日曜9時からと20時から再放送)でメキシコの壁画のことをやるようだ。神奈川大の加藤薫先生も出演されるようだ。

投稿者 Ken Kitano : 2005年05月20日 20:04