« 6月8日 手紙 | メイン | 6月14日 中洲通信 »

2005年06月11日

6月11日 葛西臨海公園

昨夜遅くくたくたになって伊勢から帰宅。週末の遅い時間の上りの新幹線は、完全に場末の居酒屋の吹きだまりのような風景である。車内に”蓄積疲労”とか”単身赴任”とか”商談不成立”といった空気が充満している。そんな空気に負けないように味噌カツ弁当と白ワインという、名古屋っぽい組み合わせで対向する。そのうちに杯を重ねて自然に車内の空気に馴染で飲む。今回の伊勢は先週木曾で切り倒した20年に一度のご遷宮のご用材(ご神木)が陸路伊勢に到着。地元の人の手によって内宮は五十鈴川を川曳きと外宮は巨大な代車に載せて市内を「お木曳き」する「御樋代木曳式(みひしろぎほうえいしき)」。普段の神事と違ってたくさんの一般の人々が参加するお祭りは「われわれのお伊勢様」という雰囲気があっていい。しかし20年に一度にしては少し若い人が少ないし、おとなしい感じがするのは、他で活気のある祭りをいろいろ見てきたから感じてしまうのか。外宮のお木曳きでは今回は女性、子供が曳く山車もあり、賑やかだった。樹齢300年の大木(桧)を人力で運搬する所作は古代から続くものとさほど変わらないはず。実に合理的に人々の力を合わせて大木を運搬する。奈良平安の頃の都の建設でも同様の風景がそこここにあったのか。
 今日は久しぶりに土曜に撮影が入れなかったので娘と、それからおばあちゃんも一緒に葛西臨海公園に行った。出かけに実家から電話がかかってきて「これから水族館に行く」というと「私も行く」というので珍しい3人のメンバーで出かけた。水族館は相変わらず面白かった。珍しい魚をたくさん見て興奮する。この公園は広々としていて建物も簡素な感じなのだが不思議と寂しい感じがしない。干潟で貝拾い。生きている貝も砂を掘ると時々出てきて潮干狩りも少しできた。観覧車に乗って帰る。魚をたくさん見たので魚を食べたいということになり、近所のSちゃんのお父さんがやっているイタリアレストランで白ワインと貝と魚料理を3人で「うまいうまい」とぱくつく。
 夜大阪のgallery176の安田さんから出版記念展DMのデザインがファックスで送られてくる。打ち合わせの時に自由にデザインして下さいといいつつ、この間いろいろ注文を出してしまったので申し訳ないなあと思っていた。いい感じで上がってきた。安田さんありがとう。

投稿者 Ken Kitano : 2005年06月11日 19:55